3.家出

  • 小説ゼミ1

登内 恵

一般公開

3.家出をする。

口で言うのは簡単だけど、

やるのは難しい。

家を出るということは

厄祓いするのと同じ事かもしれない。

厄介払いも意味は同じかもしれない。

家の中にいる鬼か魔を祓うという事なのかもしれない。

「鬼は外」は鬼が住みついていたよそ様の家から、追いだされる日なのだろう。

だから多分、その日は目にみえないだけで、

外では大勢の鬼が、お互いに愚痴を言い合いながら自分達のもといた所へ帰って行くのかもしれない。

そこは地獄だろうか?

それは地面の下にあるのだろうか?

・子供の頃、地面の下には本当は地獄があるのではないかとおもって、

地面を掘り進めてみた事があった。

当然、それはなかったので、

かなりガッカリしたものだが、地獄ということは

昔の人達も同じことを考えていたのかもしれない。

登内 恵 トノウチ メグミ

所属:芸術専攻 文芸領域

2025年 文芸領域 小説ゼミ1〈M1〉
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