南魚沼市大崎地区の「ものもう・どうれい」―法印の年始まわり―
新潟県民俗学会 学会誌へ投稿(新潟県民俗学会『高志路 第431号』2024.3.20発行)したものです。
新潟県南魚沼市大崎地区に残る特徴的な正月の風習について報告したもので、修験(山伏)寺院の法印の正月年始まわりに係るフィールドワーク調査報告です。
山伏が子どものお供をつけて集落内の年始回りをする姿、その際の住民との掛け合い「ものもう・どうれい」の風習が、昔からのやり方で地域のなかで守られ、現代まで残っているものです。もちろん過去にはこの地区を超えて広くこの風習があったようです。(年始回りの一場面(YouTube動画))
こうした民俗宗教的行事などを通して、地域の法印は身近な宗教者として地域の文化や習俗、民俗宗教の先達としての役割を担っていることが垣間見えます。
生活の中での祈りの場を通して、地域の住民と直接対話しながら地域文化の維持継承に取り組んでいると言えます。
なお、小報告の全文は学会規程により他への全文の転載は不可とのことですので、関心ある方は当方までお問い合わせください。