日記10
- 小説ゼミ1
・2026年 4月29日 水
父は、休日はニュースかバラエティ番組を観ていたり、散歩をしている。
今日は家族そろって朝食を兼ねた昼食を食べに出かけてみた。
父は足が速いのでどんどん前へ進んでいく。
ついていくのはちょっと面倒臭くて、大変だ。
あっという間に遠くへいってしまう。
だんだんとゼェゼェハァハァとなってきて、おもわずため息と愚痴がでそうになる。
私と母はあとから少し遅れてついていく。 私は父と同じで足が長くて速いので、すぐに追いつけるけど
振り向くと一足遅れて母がこちらへむかってくるのがみえる。
文字通り、いそいそとした様子で近づいてくる。
大変失礼なたとえなんだけど、その歩いている様子は父によると若い頃はカトンボみた
いだったそうだ。今は青い瓢箪か白磁の徳利のような見た目をしている。
井の頭恩賜公園を通って、「チャイブレイク」というカフェにむかった。
途中で定休日と勘違いしたけどなんとか入店。
満席だったので入口近くで少し待った。
ここはミルクティーと、スパイスたっぷりのチャイがおいしい。
おかわりもできる。(3杯目からは有料。)だけども、利尿作用があるのか
私達が待っている目の前でトイレがパッタン、パッタンとひっきりなしに開いては
閉まるという事が繰り返されるのを見ていると落ち着かないし、のぞき見しているようで恥ずかしくなる。これはこの店ではよくあることだと父は言っていた。
店員に名前を呼ばれて奥まった席へ着くと、とりあえずモーニングを頼んでみることになった。これはロイヤルミルクティー、シナモンブレッド、ナッツのシリアル、サラダのセットだ。(母は乳製品アレルギーなので、ここではいつも和紅茶。)
ふと、少し離れた左側のカウンター越しで、店長の中年男性がチャイを注いでいるのがみえた。30分ぐらいで注文したセットがきた。
シナモンブレッドは、カステラみたいな見た目だった。
おいしそうではあるけど、私はこういったものはあまり得意じゃない。
こういったパンは高カロリーなのか眠たくなってしまう。
…食べるとどうなるかというと、まるでつるべ落としのように
ストーンと重苦しい眠気に襲われて家の食堂の隣にあるお座敷でグッタリしてしまう。起き上がるのは大変つらい。
一昔前のホラー映画「リング」の貞子よろしく床を這うように起き上がる羽目になる。
髪が短いので、まだマシだけど。多分、急に血糖値が上がるからじゃないか?と
母は言っていた。でも、パンと米以外はそうならないのだ。ヘン。
感覚としてはまるで子泣き爺に憑かれている感じ。
というわけで、シナモンブレッドは父と母に譲った。
ロイヤルミルクティーは濃厚なミルクと紅茶の芳醇な甘味と香りが口に広がり、
しかし少しあっさりとしていてほんのりシナモンの風味が残る。
飲みやすく、うっとりとしたくなる心地よい余韻がある。
これだけでも癒しになる。
サラダは千切りのニンジン、オリーブ、タマネギ、フリルレタスの上にビネガーの
フレンチドレッシングと粉チーズというシンプルなものだった。
シリアルはナッツとレーズン、ベリーのコッテリした味であった。
牛乳が変わった色と味でこれもシナモンの風味がした。
さりげなく感じる味だったので、初めは口にして、なんだろうか?これ??とおもった。これはボリュームがありすぎてちょっとばかし苦しかった。
これのあとに手をつけたサラダがサッパリとして爽やかな酸味だったおかげで、
シリアルのくどさが消えて口直しになってくれた。
食べ終わりはしたものの、まだ少しお腹に余裕があったので締めにという言い方はおかしいかもしれないけど、チャイを父と私2人分注文した。
サラダのおかげかもしれない。
食べ終わり、店を出たあとはブラブラと歩きながら途中、スーパーに立ち寄り、
食器用洗剤と冷食のエビチャーハンを買って、また恩寵公園を通った。
4月だからか葉桜にはさくらんぼが実っていた。
母は子供の頃、食べてみたことがあるそうだが熟したものは少し甘いんだとか。
…気持ちはわかるけど食べちゃうひと本当にいるんだ?とおもった。
動物にとってはご馳走なのか近くでカラスと鳩が飛び回っていて、
地面にはついばまれて潰れた実が転がっていた。
メジロの方がお行儀よくついばむんじゃない?
帰宅すると、今度は防虫剤をクローゼットとタンスに撒く羽目になった。
なぜって昨日の夜、ベッドの上にカツオブシ虫がいたから。
服…無事だったけど虫喰いしてたらヤダなぁ…。
ホコリは始末してもいくらでも出てくる。
自然にとって外と家の境目なんてない。
わかってはいるけど、ウンザリはする。
虫喰いをしていいってわけじゃない。
掃除はしてるんだけどね。
夕飯は、ケイジャンスパイス味の鳥のから揚げだった。
ほんのり酢っぱ辛いスパイシーなもので、
辛すぎないのがちょうどいい、うちの定番である。(了)