個人ポートフォリオ PORTFOLIO

在学生、修了生、教員による研究活動や制作物の情報を公開しています。

真殿 修治 マドノ シュウジ

所属:芸術専攻 学際デザイン研究領域

京都芸術大学 通信制大学院 芸術研究科 芸術環境専攻 学際デザイン領域 2022年3月修了
京都芸術大学 通信教育学部 芸術教養学科 2016年9月卒業
慶応義塾大学 商学部 1984年3月卒業
東京都立西高校 1980年3月卒業

(職歴)
東海東京アカデミー 代表取締役社長(現職)
元水戸証券社長
元日本証券業協会自主規制会議委員
元東海東京証券執行役員
元トヨタFS証券常務取締役
野村證券に新卒で入社、個人営業、信託業務、営業企画、年金業務などを歴任

(資格)
日本証券アナリスト協会検定会員・CFP・社会保険労務士・中小企業診断士・宅建士

藩札制度及びMMT理論を参考にした新たな地域通貨制度について

一般公開

地域活性学会の研究論文集「地域活性研究」に論文が掲載されました。(論文要旨)2000年代以降、各地で地域通貨が導入され、コミュニティの活性化や地域経済の活性化を目指したが、その効果は限定的であり、とりわけ中長期的な経済成長への寄与は不十分と考える。一方、近世の日本では藩札制度が地域経済の成長に貢献した例があり、これには現代通貨理論(Modern Monetary Theory)との共通点が見られる。この点に着目し、現代通貨理論を地域経済に適用し、地方自治体が地域通貨を発行することによって財政支出を行うプロトタイプを作成、地域通貨が中長期的な地域経済の成長に寄与する可能性について検討をした。

複数自治体が連携して発行する共同地域通貨について

一般公開

地域通貨は単独の自治体等で発行されることが多いが、地域経済循環システムは単独の自治体にとどまるとは限らない。中心都市と郊外都市などそれぞれの自治体が役割分担を担っているケースも多く、そのような地域経済循環システムを考慮しない地域通貨の利便性は利用者から見て劣後するものと考えられる。利便性が劣後する場合、地域通貨の実質的価値は低下するので利用者はその使用を回避するようになる。従って、流通範囲を拡大させ地域通貨の利便性を高めることは、当該通貨の流通速度を高め、地域経済活性化への寄与を高めるものと考えられる。また、日本は人口減少社会であるため、一部の都市を除く個々の自治体では人口が減少していく可能性が高いが、その場合には利用者の減少に加えて、単独の自治体の信用度によって地域通貨の発行が困難なケースも考えられる。その際にも、複数自治体の連携は有力な選択肢となってくると考える。

藩札制度とMMT理論を参考にした地域通貨制度について

一般公開

地域活性学会 第15回研究大会(豊岡市)にて「藩札制度とMMT理論を参考にした地域通貨制度について」という演題で発表をしました。藩札制度のうち成功した事例をMMT理論の実践の先行事例と評価し、それらを参考として地域通貨制度を考えました。藩札制度の成功事例を文化資産と考えて、それを現在の経済理論であるMMT理論で再評価し、未来の地域通貨制度設計を考えた新しいアプローチです。発表の予定稿とパワーポイントについては以下をご覧ください。

外国人就労者向け日本語教育と地域通貨について

一般公開

「太田市における外国人就労者向けリカレント日本語教育について」の内容を太田市の清水市長に提案をした際に、地域通貨を使った方がよいのではないかという示唆をいただいたことを受けて、地域通貨を外国人就労者の日本語学習のインセンティブにする方法を検討しました。研究方法としてはデザイン思考を採用しております。本研究では、地域通貨の発行主体は自治体とし、コストを低減するため電子地域通貨の採用を想定しています。使用できる店舗は地域の店舗に限定し、使用期限を決めることにより、地域経済の活性化を意図しています。日本語学習はインターネットで行います。日本語学習で取り扱う買い物などの生活行動局面の内容に合わせて地域通貨を付与することにより、学習内容を実際に使う環境を整備し、学習の継続インセンティブにするとともに、地域社会とのコミュニケーションのきっかけになる仕組みを考えております。このような構成により、本研究の内容が地域における将来の社会不安や社会断絶などのリスクを軽減するとともに、地域経済の活性化並びに外国人も含めた新しい地域コミュニティの創出にもつながることを意図しております。

義捐金付投資信託再考

一般公開

「週刊金融財政事情」2013年10月14日号の「時論」に寄稿したものです。証券業界からの東日本大震災からの復興支援として義捐金付き投資信託に着目して論じております。

太田市における外国人就労者向けリカレント日本語教育について

一般公開

本研究では太田市の健全な外国人コミュニティを利活用して、在日ブラジル人を主たる対象とした外国人就労者向けリカレント日本語教育の態勢構築について検討しています。まず、日本語教育等に関する先行研究から外国人就労者に関するものを抜き出し、KJ法で整理して叙述化したものから重要と考えられる課題を抽出し、あるべき外国人就労者向け日本語教育プロセスを検討しました。このプロセスと現状のギャップ分析の結果、日本語を学習する目的の具体化と学習のきっかけ作りに特に課題があることがわかりました。そこでグラミン銀行を参考にして、教育資金融資の獲得を具体的目標として提示し、無料でかつオンラインで日本語教育サービスを提供し、更に職業仲介サービスも提供する一体のスキームを考案しました。このスキームのサービス提供者としては地方金融機関を想定しており、学習者の学習態度や学習によって獲得した能力に対して融資する新しい融資スキームとなると考えております。もう一つの課題である学習のきっかけ作りについては在日ブラジル人コミュニティに対して社会的ネットワークの特性を生かした方法を検討しました。